経営計画

2014年8月27日 水曜日

入社時の説明が配置転換のトラブルを防ぐ

労務トラブルの原因として、けっこう多いのが従業員の配置転換。特にドライバーやプログラマー、デザイナーなどといった専門職の場合は、その配置転換が難しいものです。配置転換によるトラブルを未然に防ぐためにはどんな点に気をつければいいのでしょう?



就業規則における記載と過去の実績が必要

そもそも配置転換の目的とは次のようなものでしょう。

・従業員の能力や適性などに応じた配置の調整の実施
・多様な業務を担当させることによる従業員の能力開発や、異動による組織の活性化
・雇用調整のために、余剰人員を抱えた部門から他の人員不足の部門に労働者を異動させるなど

しかし、ドライバーやプログラマー、デザイナーなどといった専門職は、採用時に業務内容を限定しているケースが多いものです。
ですから、これらの専門職員について、入社後に会社側が配置転換をしたい状況になり、異動を提案すると、当然に拒否反応を示す可能性があるでしょう。

この場合、配置転換が正当化されるポイントは以下の3点になります。

1.就業規則に「業務上の都合により、配置転換を命ずる」といった事項の記載がある
2.過去に職種間の配置転換を行った実績がある
3.納得できる配置転換の必要性がある

就業規則の記載が第一で、なおかつ過去に配置転換の実績があることが求められます。


労働契約書にも配置転換の可能性を明記

従業員の配置転換によるトラブルを未然に防止するためには、先に述べた就業規則の整備はもちろんですが、入社時にきちんと説明することが欠かせません。口頭で「業務上の都合による配置転換の可能性がある」と告げるだけではなく、労働契約書にも明記しておく必要があるでしょう。

最近は、社員からの社内FA制度、自己申告制度や社内公募制度などを導入し、社員の意向を踏まえた配置転換を実施する会社が増えています。従業員の労働に対するモチベーションの向上には有効といえるでしょう。

配置転換をめぐるトラブルは少なくありません。
会社も社員も納得がいく人事異動ができるよう、仕組みを予め整えておきましょう。



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投稿者 税理士法人サクセス・サポート