節税

2013年11月 7日 木曜日

出張旅費規程の活用

出張の多い会社であれば、「出張旅費規程」を作成することによって、合法的に節税を図ることができます。



1.出張旅費規程を作成して、出張手当を支給しよう

 出張に行くと、交通費や宿泊費以外に外食費など社内にいるよりも多くのお金がかかり、体力的にも疲れるものです。
 そこでよくあるのが「営業手当」を給料に上乗せして支給するのですが、これだともらった個人に対して、所得税・住民税がかかってしまいます。
 そこで、「出張旅費規程」を作成して、出張した人に対して「出張手当」を支給します。
 出張手当の具体的な中身は「交通費」「宿泊費」「日当」があります。



2.払う会社も、もらう個人もお得

 出張の際の交通費や宿泊費は実費精算が基本ですが、例えば、社長の宿泊費を1万円というように出張旅費規程で決めた場合には、実費精算ではなく規定に基づく支給が認められます
 会社が出張手当を払った場合には、その全額が会社の経費となり、消費税の計算上も控除することができます。
 また、もらった側の個人については所得税・住民税が非課税となります。

 【具体例】 社長が大阪⇒東京出張 1泊2日 新幹線を利用 
 ■ 金券ショップで往復26,000円の新幹線チケット(指定席)を購入。
 ■ 1泊5,000円のビジネスホテルに宿泊。
 ■ 出張旅費規定では、社長はグリーン車を使用した場合の正規料金(新大阪~東京で37,380円)、宿泊費は1泊につき1万円、その他に日当を1日につき1万円支給する旨が規定されている。

  出張旅費規定がない場合
=実費精算
出張旅費規程を作成した場合
 会社の
 経費
 交通費 26,000円
 宿泊費 5,000円
 合計 31,000円
 交通費 37,380円
 宿泊費 10,000円
 日当 20,000円
 合計 67,380円
 個人の
 儲け
 0円  67,380円-31,000円-0円(税金)
 =36,380円
    
 もらう側の個人は交通費、宿泊費、出張先での外食費を節約することによって、無税で浮いた差額を受け取ることができます。
 また、払う側の会社も実費以上に経費を落とすことができます。



3.出張旅費規程のポイント

 ■ 役員と従業員の間で金額のバランスが保たれている。
 ■ 世間相場と比較して、妥当な金額である。
 ■ 出張から帰ってきたら「出張旅費精算書」を作成し、実費精算でなくても領収書を添付して、カラ出張でないことを、税務署に対して説明できるようにしておきましょう。


 
 
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投稿者 税理士法人サクセス・サポート